イタリアオリーブオイル

イタリアオリーブオイル~Chiacchiere!/Mail Magazine 28 Ottobre 2020

イタリアオリーブオイル

皆様、ご自宅でオリーブオイルを使っていますか?

日本でもサラダ油ではなく、オリーブオイルを使う方が増えてきたように思いますが、まだまだ他国に比べてオリーブオイルの消費量は少ないです。
2018年の国際統計(グローバルノート参照)によると、上位40位にも入っておりません。アジア諸国も比較的少ないため、日本におけるオリーブオイル市場は今後伸びそうですね。

オリーブオイルと言えばイタリア。最近ではスペインやギリシャも生産量・消費量も増えてきており、首位奪還されたようですが・・・今日はイタリアのオリーブオイルについてお話したいと思います。

イタリアオリーブ

オリーブオイル基礎知識

“オイル”というだけあって、複雑な工程を経て作られる油を想像しますが、オリーブオイルは果実を搾って抽出する天然ジュースのようなオイルです。
血液をサラサラに保つ効果や生活習慣病予防にもなるとされ、健康食品としても注目を浴びています。中には二日酔い防止になるという説もあり、毎日少量でもそのままを飲む、という健康法もあるほどですので、ぜひ皆様も良質なオリーブオイルで試してみてください。

オリーブの種類は全世界で1000品種程度、イタリアだけでも500品種以上あります。
それぞれに特徴があって、栽培される地域の土壌や気候、栽培方法でも味わいが大きく変化します。日本と同じく南北に細長いイタリアは、エリアによって気候も様々で、育つオリーブの品種もバラエティに富み、さらには同じ品種同士であっても、大きく味わいが変わることもあります。

例えばイタリア北部のオリーブはフルーティーで、中部は苦み・辛みが強く、南部はハーブ香などバランスが良いとされています。

オリーブオイルの種類

イタリアオリーブ畑

オリーブオイルは、大きく分けて二つに分かれます。

  • バージンオリーブオイル
  • オリーブオイル(ピュア)

です。更に細分化してみると・・
一番搾りであり、化学処理を行わないバージンオリーブオイルの中に

  • 酸度0.8%以下のエクストラバージン
  • 酸度1.5%以下のファイン
  • 酸度3.3%以下のオーディナリー

があります。

エクストラバージンが最高品質とされており、まさにオリーブを絞っただけの世界基準が高いオイルと言えます。
オリーブオイル(ピュア)とは一般的にブレンドした食用のオイルを指すのですが、ブレンドすることで、単一品種の特徴をより豊かにし、バランスよく表現できるとされており、注目が集まっております。
また、トレンドやライフスタイルに合わせてカスタマイズできることから、比較的安価にもなり得ることにもなります。
日本では比較的、加熱用としてオリーブオイル、生食用としてエクストラバージンが使われがちですが、どちらにも汎用でき、むしろ加熱用にエクストラバージンを使った方がアクセントが効いてよいことも多々あります。
金額だけで加熱用・生食用を選ぶよりは、食材・用途に合わせて選ぶとよいでしょう。

オリーブオイルの見極め方

イタリアのオイル売り場

ではスーパーやオリーブオイル専門店などに並んでいる瓶を見て、どれが良いオリーブオイルかわかりますか?

『一つの基準としてはDOPかどうかを確認することです。』

EUが制定した原産地呼称保護(DOP)は、自然あるいは人的要因によって原産地と関わりのある特徴を備えた、特定の地理的領域で生産、加工、包装された食料品であることを示す品質認定です。(詳しくはコラム「イタリア食材のマークIGPとDOPとは?」をご覧ください。)
エキストラバージン・オリーブオイルでDOPの認定を受けている地域は約40地域に及び、品質が保証されているオリーブが多く存在します。イタリア文化ならではの「伝統を継承する」ことで現在まで維持されていることがわかります。
オリーブオイル以外にも生ハムやチーズなどにもこのDOP対象商品があるので、目にしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

フレッシュな味わいを楽しみたい方は搾取してすぐのオリーブオイルを選びましょう。

イタリアでは10月末~11月にかけて緑~紫色になりかけた早摘みの実が抗酸化物質が豊富で質が高く、華やかな香りが楽しめるとされており、早摘ならではの僅かにピリッとした味わいも特徴的です。
一般的には収穫直後から2、3日以内に搾油すればフレッシュな味わいが楽しめ、収穫してから時間が経つほど独特のクセが出てきます。

いかがでしたでしょうか?
知っているようであまり知らないオリーブオイル。少しでも興味を持って頂けたのであれば嬉しいです。
ぜひ明日から、オリーブオイルを日常に取り入れてみてくださいね。

文/アドマーニ