イタリアの治安

イタリアオリーブオイル~Chiacchiere!/Mail Magazine 21 Ottobre 2020

イタリアの治安

みなさん、こんにちは。

コロナ禍でイタリア旅行はなかなか難しいかもしれませんが、
いつかイタリアへ行ける時のために、今のうちにぜひ、たくさんイタリアのことを知っておいて頂きたいと思い、今回は『実際のイタリアの治安』についてお話しします。

観光大国イタリアはスリやひったくりなどの被害が多く、不安に思われる方も多いのではないでしょうか。

まさに、その通りです。

何度もイタリアに行っている方や現地在住の方でも、盗難被害に遭ったという話をよく耳にします。
私もパスポートとお財布を盗まれて大変な目に遭ったことがあります。

特にフィレンツェやローマ、ミラノなどの大都市については被害件数も多いですね。
ただ治安については、「日本が安全すぎるだけ」という認識が正しいかもしれません。
ランチタイムに財布片手にふらふら歩けたり、女性が終電で暗い道を歩いたりが大丈夫なんて国、そうそう無いのではないでしょうか。
イタリアの治安はたしかに日本よりは悪いですが、必要以上に不安を抱くことはありません。最低限の心構え・対策をしていれば、問題なく旅行もできる国です。
ではどのようなところに気をつければ良いのでしょうか?
具体例をあげながらご紹介します。

イタリアではこんなことに気をつけて!

最低限、心がけて頂きたいことは・・・
・危険な(危険そうな)場所にはいかない
・暗くなったら一人で出歩かない
・チャック付きや防犯用のバッグを使う
・荷物を席などに置きっぱなしにしない
・大金、必要ない時にカードは持ち歩かない

です。
危険そうな場所はなんとなく空気感が違うのですぐに分かります。夜は特に被害が多発していますので、出来る限り昼間に行動しましょう。
どうしても、夜にディナーやコンサートなどお出かけする際には、タクシーを利用して帰宅したり、どなたかに家やホテルまで送ってもらったりしましょう。
また外見も注意が必要です。
服装を必要以上に華美にしたり、ブランドものを持ち歩いたり、観光客らしさ(ガイドブックを広げて歩く、カメラを首からぶら下げるなど)を出しているとスリやひったくりに狙われやすくなります。ただでさえ、日本人は狙われやすいので注意しましょう。
常に気を張るのは疲れてしまうかもしれませんが、気が緩んだときを狙ってスリはやってきます。そのつもりで行動してください。

イタリアのスリはとてもズル賢く、手際が良いのです。あの手この手でスリをしに近づいてくる輩がいるので、怪しいと思ったらすぐに荷物を握りしめ、距離を取りましょう。

とにかく、日本とは違うという意識を持つことが何より大切。
街中を歩くときは気を緩めすぎず、危機回避を心掛けてください。

南イタリアは治安が悪い?マフィアはいるの?

南イタリアと言えば、「海」・「レモン」・「太陽」などなど、明るいイメージが多いですよね。
中でもシチリア島は日本でいう沖縄のように、イタリア本島と離れており、文化も異なります。
海に囲まれた綺麗なリゾート地もあれば、一言で言えば「カオス」のような街もあり、いろいろな顔を持っています。そのシチリアで有名なのが『ゴッドファーザー』ですよね。
この映画でシチリアが綺麗、と思った方もいらっしゃれば怖いと思った方も多いかもしれません。
確かにマフィアが今でも存在するとなると・・・・恐怖感は否めませんね。

でも安心してください。
マフィアはこちらから関わろうと思わなければ、目にすることがあっても、一切被害には遭いません。最近では日本人にも増えてきつつありますが、刺青(タトゥー)を入れている人がマフィアなわけではないですし、怖い人なわけではありません。
イタリア人にとってタトゥーはおしゃれの一つなので、びっくりせずに「素敵なタトゥーですね!」とほめてあげてください。
座右の銘であったり、誇りに思っていることだったりをいれることがあるため、褒められるとやはり喜ぶ方が多いです。

南イタリアが「治安が悪い」というわけでは決してありません。
南イタリアでも小さな街(あまり観光客が来ない街)はとっても安全であり、治安も良いです。日本人に慣れていない現地の方々との交流を楽しんでみてくださいね。

イタリアでは“何か盗まれるのが当たり前”くらいの気持ちでいた方が良いかもしれません。
盗まれてもそんなに困らないもの(お財布は事前に100均などで簡易財布を買い、中身は20~30ユーロにするなど)を持ち歩くようにしましょう!
Buon viaggio!!!(良い旅を!)

文/アドマーニ