イタリア 2006年買い付け旅行記16 イタリア食材専門通販ショップ ベリッシモ
Business Diary

イタリア買付け旅行記(2006年初夏 6月4日〜6月22日 16泊18日の旅)

6月19日(月) カターニアの魚市場
 「リョウジ!明日、カターニア空港から出発だよな。
 実は早朝、市場に行くんだ。市場で買い物をしたら、
 空港まで送っていくけど、いいかな?」

 ノート出発を明日に控えた夜、
 コラードさんが耳打ちしてくれました。
 相変わらず、夜中まで厨房で忙しく立ち働きながらの会話です。

 彼が4日前から仕込んでいるのは、
 バッカラ(干しダラ)です。
 地中海の珍味・バッカラは、かつてバイキングが好んだ
 保存食でした。
 
 このバッカラを戻すのに、数日かかります。
 真水を何度も替えながら、じっくりと戻していきます。
 そうして次第にプリプリとした取れたてのタラが
 蘇ってゆくのです。同時に塩抜きも完了!

 「ホラ!食べてみなよ。」

 コラードさんが差し出してくれた切り身を一口ほおばると、
 なんとそれはまるで、イキのいいタイの切り身のよう!!
 ビックリしました。こんなにバッカラが美味だったとは・・・。
 恥ずかしながら、勉強不足を露呈してしまいましたね。

 さて、そもそもコラードさんの厨房はお菓子工房なのに、
 何故に彼はそんなものを仕込んでいたのでしょうか???
 明日はお店の休業日。そして、
 彼のお友達シェフたち大勢、店にやってきます。

 実は・・・コラードさんが作る創作料理で、
 ワインパーティを開こうという趣旨だったようです。
 しかもその料理は魚介類尽くし!!
 彼の大好物が並ぶパーティなのです。

 惜しい!
 もう一日長く滞在していたら、この素敵なパーティに
 同席できたかもしれないのに・・・。
 ホゾをかみながらも、まあ仕方ありません。
 格安チケットだから、飛行機の変更はしたくないし。


 そして翌朝7時、ノートを出発します。
 彼の愛用する、車歴20年(!)のフォード・エスコートは
 今朝もなかなかエンジンがかかりませんでした。
 全開の窓からびゅうびゅう風が巻き込む中、
 彼は言います。

 「そろそろ車も買い替え時だと思ってるんだ。
 でもね〜。今時のエステートワゴンはエレガントすぎる!
 俺はもっと実用的なのが欲しいんだよ。
 くだものを運んだり、こうして魚を運んだりするからね。」

 なるほど、いわれてみればその通りかも!
 イマドキのワゴン車、オシャレですからね〜。

 月曜の朝ということで、ノートからカターニアにかけての
 道路は、いわゆる通勤ラッシュが始まっています。
 不便な土地柄、大都会のカターニアに出勤する人の多くは
 マイカー出勤。当然、道路も混みますよね〜。

 それでも1時間半後には、カターニアに無事到着!
 すでに満杯の駐車場に車を止めて、
 いざ!メルカートに出動です。


 カターニアの魚市場を訪れるのは今回が初めて。
 以前、カターニアに一日だけ滞在したことがあるけれど、
 時間がなくて市場には来れなかったのです。

 市場といっても、路上にテントを張り巡らして、
 移動式の台車に魚やら果物やらを満載した
 簡易型の市場。
 午後になればこれらは跡形も無く消え去って、
 普通の道路に戻っていることでしょう。

 それでも、コラードさん曰く、
 ノートの近くにあるシラクーザの市場よりも
 カターニアの市場のほうが鮮度がよいとのことです。

 彼が今回探していたのは、
 新鮮な貝類と、マグロの白子・卵巣ボッタルガ(生です)。
 ええっ???そんなもの何に使うんだろう???

 魚好きな彼、地元でもかなり変人扱い。
 だって、生の白子なんて日本人くらいでしょう。食べるのは。
 しかもそれらはとても高価で、キロ当たり20ユーロ(約3000円)
 もするのです。
 安価なことで知られる市場でさえ、高値取引される
 貴重な素材というわけです。

 ちなみに、価格の比較をするならば、
 ムール貝がキロあたり3ユーロ(約450円)。
 スカンピ(手長エビ)が2ユーロ(約300円)でした。安い!!!
 ただ、ウニは高いね!ほぼ日本と同じくらいでした。


 市場を1時間以上探索して、
 どっさりと買い込んだコラードさん。
 そのあと、車で15分ほどの空港まで送ってくれました。

 お別れの恒例ハグハグ!
 また一年会えないかも知れないね。
 シチリアの親友よ。さらば。

 飛行機はゆっくりと、ミラノ・リナーテ空港を目指して
 飛び立ちました。


 (ベリッシモ店長・清水)
↑厨房でバッカラを戻すコラードさん↓
↑そろそろ買い替えなよ!社歴20年の愛車フォード・エステート・
↑カターニアの魚市場。新鮮です↓
↑定番のカジキマグロはステーキに↓
↑コレがマグロの白子と卵巣(ボッタルガの元)です
↑ウニはやはり高価。一個ずつ剥いて小さなカップで大切に売られてました

 ●店主への質問・ご意見はこちら