イタリア 2006年買い付け旅行記4 イタリア食材専門通販ショップ ベリッシモ
Business Diary

イタリア買付け旅行記(2006年初夏 6月4日〜6月22日 16泊18日の旅)

6月6日(火) B&B"ANTICO CASALE MATTEI"(アルバ)
 生ぬるいお湯のシャワーで少々風邪がぶり返したか?
 加えて出張前に痛めた左足首がまだ完治してなくて
 なんだかいつものような調子で歩き回れない・・・

 しかーし!
 旅の日程は限られています。
 うかうか休んではいられません。

 午前中は、トリノの中心・レアーレ(王宮)へ出かけました。
 トリノといえば、サヴォイア家の本拠地。
 元々はサルデーニャ出身というサヴォイアは
 その後ピエモンテを治める巨大勢力にのし上がりました。

 それまで各地の王族たちによってバラバラに支配されていた
 イタリア半島を一つの国にまとめたのがサヴォイア家。
 トリノは記念すべきイタリア王国初の首都に選ばれたのです。

 しかし、その後参戦した第二次世界大戦では、
 ムッソリーニと共謀した罪を問われ、
 サヴォイア家は国外追放という処分を受けることになります。
 最近になってようやく、イタリアの土地を踏むことが許されたものの
 一族は今でもスイスに居住しているとか。

 なんだか悲劇な一族だけれど、
 もぬけの殻になった華麗な王宮は、
 現在、一般公開されているのです。これは見てみないと!!


 それにしても、なぜ、わざわざサヴォイアの王宮へ?


 その答えは、チョコレートにあり!


 ベリッシモが愛してやまないフィアット・チョコレートは
 このサヴォイア家御用達のチョコレートなのです。
 トリノではないけれど、ボローニャのMajaniが作る
 ヘーゼルナッツたっぷりのクリーミーなチョコ!
 それがこの王家にいたく気に入られたというわけです。

 今でも、Majaniのカタログには、しっかりとサヴォイア家の
 紋章(ライオンに挟まれた盾の上に王冠が載っている)が
 刻み込まれているし、本社工場にはサヴォイア家ゆかりの
 品々や、感謝状などがたくさん飾られています。

 国外追放にはなってしまったけれど、
 Majaniとサヴォイア家の関係は切れることはなく、
 ずっとチョコレートを届け続けているそうです。

 余談だけれど、イタリアのサッカー代表チームを
 「アッズーリ(青空とか青という意)」と呼んでいるけど、
 その青も、実はサヴォイア家のカラーであり、
 フィアットチョコレートのパッケージにも使われているのです。
 イタリア人とは切っても切れない縁、
 それがサヴォイアなのですね〜。


 王宮内部は、写真撮影が禁止だったので
 残念ながら模様を伝えることができないけれど、
 以前訪ねたことがあるパリ郊外のヴェルサイユ宮殿のように
 華麗な内装の宮殿だったと伝えておきましょう。

 その中でも興味深かったのは、ダイニングルーム。

 マイセンの食器が並ぶ広い食卓。
 当時のディナーの様子が伝わってくるようでした。


 古い時代に思いをはせながら、気づけば昼食の時間です。
 豪勢な食事でなくてもいいから、
 軽くパスタ・ランチでも取れそうな店はないだろうか?
 と、ビジネス街方面に足を伸ばしてみました。
 ビジネス街だったら、リーズナブルな軽い昼食を
 出す店があるはず!と踏んだからです。

 期待を満足させてくれそうな店を探し出しました!
 見ていると、小さな入り口からOLさんらしき女性グループや
 スーツ姿のビジネスマンが、続々と入っていきます。
 外のメニューを見ると、パスタが3ユーロからと書いてある。

 ここだっ!

 入ってみると、これがとっても奥行きのある天井の高いお店。
 しかもどうやらセルフサービスのようです。
 こういう店、いいんだよね〜。食べたいものを好きなだけ。
 しかも安い!

 気に入りました。

 パスタ二種類を一つのお皿に盛ってもらい、
 大き目のサラダを頼んで7.5ユーロ。
 エスプレッソまでセルフサービスです。


 しっかりおなかも膨れたところで、
 アルバのメーカーが迎えにきてくれるのを待ちます。
 午後、トリノからアルバへと向かうのです。

 トリノからアルバへは、クルマだと高速を使いながら1時間弱。
 ところが電車だと、こうはいきません。
 乗り換え1回を含めて2時間くらいかかるでしょうか。
 ここはやはり、クルマで向かうのが正解です。


 その男、ロベルトはアルバ郊外の農園経営者。
 新鮮な果物を使ったシロップ漬けやジャム、
 それにトマトソースなどかなり守備範囲の広いメーカーです。
 聞けば、ミラノの高級惣菜店「○ック」ブランドの製品も
 作って納めているとか。パッケージもお洒落。

 「○ック」は日本でも有名な総菜屋さんですが、
 こういうお店はいわゆるブランド・ビジネスのようなもの。
 各地にある優れた製品を見つけては、自社ラベルを貼らせて
 買取り、お店で販売しているわけです。
 値段の高さは「目利き料金」だと思えばよさそうです。

 ベリッシモがこのメーカーから商品を輸入したのはこの春のこと。
 サンプルを吟味した結果、確かな製品と確信したからです。

 扱ったのは、チーズ用のジュレ3種類です。
 バルサミコ、赤ワイン、白ワイン。
 春の三越イタリアフェアで紹介させていただきました。

 どれも作り手の思いが伝わってくる逸品です。
 チーズにつけていただくと、それまで知っていた味から
 さらにもっと奥の深い味の世界に連れて行ってくれるのです。

 新しいショールームは畑、工場に隣接していて、
 ファミリー企業らしさを醸し出していました。
 いくつか、他の製品なども納得行くまで試食。

 その後、夕食を一緒に、ということになり
 アルバの隣村、コルネリアーノにある洒落たリストランテへ
 向かいます。


 ランゲ地方の美味しい赤ワインに舌鼓を打ちながら、
 いただいた料理はどれもピエモンテの山中でとれた
 新鮮な素材を使ったシンプルな料理ばかり。

 牛肉のタルタル・ステーキ(レモン添え)や、
 ヴィテッロ(仔牛)のトンナーラ・ソース(ツナソース)などを
 たっぷりいただきました。
 それにしても、さすがバローロ・バルバレスコの本拠地。
 出されるワインがどれも美味しいのなんのって!


 食事をしながら、日本のことやビジネスのことを
 英語でやりとりしました。彼は英語が堪能なので、
 メールも会話もすべて英語でOKです。
 すっかり満腹になって、宿へ。


 ロベルトに予約しておいてもらったB&Bが、
 クルマで数分のところにありました。
 彼のお友達が経営している宿だったので、
 チェックインもスムーズです。


 "ANTICO CASALE MATTEI"。
 http://www.casalemattei.com


 暗くて外の様子はよくわからないけれど、
 二階にある部屋の内部は、とっても綺麗。
 たっぷりサイズのベッドが広い室内にデーンと横たわり、
 バスルームも新しく機能的でおしゃれでした。

 当然ながらB&Bなので、電話設備はナシ。したがって、
 今夜はインターネット接続はお休みです。
 しかしホテルと違って、こういう田舎のB&Bに泊まるよさは、
 何よりも恵まれた環境と、たっぷりで美味しい朝食のはず。。。
 それを期待しながら、翌朝を迎えることにしたのです。

 シャワーを浴びたら、テレビをつけることもなく
 そのままベッドにもぐりこみ、爆睡モードです。


 -翌朝7時-


 小鳥のさえずりで目が覚めました。
 カーテンを引き、窓を開けてみると、そこには
 期待通りの緑の庭園が広がっていました。
 

 「これこれ。美しい緑に囲まれた環境。いいよなぁ!」


 普段は人口密度が高い川崎市のマンション林立地帯で
 暮らしているので、余計にこういう風景に憧れるのです。
 (悲しい・・・)

 あまりにも気持ちの良い環境なので、
 普段はめったにすることのない「朝の散歩」に
 出かけることにしてしまいました!


 カギを閉めてポケットに入れたら、散策開始です。


 村はずれにある幼稚園や小学校には、
 すでに子供たちが親に連れられて登校を始めています。

 さらに小道をくねくねと歩いていると、
 見事な庭園をもつお屋敷がどんどん現れてきました。
 どの家も、緑の芝生がキレイに刈り込まれ、
 大きな広葉樹が植えられています。うーーーん。キレイだあ!

 そして、そういう家の一階には、これも必ずといっていいほど
 お決まりの屋根つきのテラスが組み込まれています。
 晴れた日に、こんなテラスのテーブルで、
 ランチなんか食べたら最高だよなー!


 スミマセン。マンション住まいなもので・・・(恥)


 すっかり目の保養をして心の栄養をたっぷりとった後には、
 これまたシッカリした朝食のお出迎えが!

 この日、宿に泊まっていたのはワタシともう一組、
 スウェーデン人の若いカップルの二組だけでした。

 自家製のパンに、新鮮な生ハムとチーズ。
 どれだけ食べてもお代わりさせてもらえました。
 もちろん、旬のサクランボを使ったジャムも自家製です。
 エスプレッソは、よくあるモカ(火にかけるタイプのマシン)で
 宿の女主人ダニエラが淹れてくれました。

 新鮮な空気をたっぷりいただきながら、至福の朝食!
 こればかりは、市街地のホテルでは味わえないものなのです。


 一泊朝食つきのお値段50ユーロを支払うと、
 ダニエラがランチア・リブロ・エステートで駅まで送ってくれました。
 スウェーデン人カップルも、順番に送ってくれるようです。

 アルバの駅までクルマで15分。
 車中、つたないイタリア語で会話してみると、
 こんな山奥のB&Bにもかかわらず、今年すでに日本人の
 宿泊者を二組、迎え入れたそうです(驚)。

 そのうちの一組は、2歳の子供を連れた日本人家族。
 ダニエラのお嬢さんも2歳で、言葉は通じないはずなのに、
 「赤ちゃん語」が通じるのか、すっかり日本人とイタリア人の
 2歳同士は、一緒に遊んでいるうちに仲良しに!
 お別れのときは、お互い「ヤダヤダ」で大泣きとか(笑)。


 今度、タクちゃん(ウチの2歳の息子です)を連れて、
 プライベートで泊まりたいなー!


 クルマで来ないと不便なピエモンテの山中だけど、
 ゴハンはむちゃくちゃ美味しいし、環境はいいし、しかも安い。
 三拍子揃ってます。ぜひ、出かけてみてください!

 秋には有名な「トリュフ祭り」が行われますよん。



 (ベリッシモ店長・清水)
↑王宮近くのポルティコ(回廊)で↓
↑サヴォイア家の紋章とカラー↓
↑ビジネス街のセルフサービス・パスタ屋さん。みんな、食べるのも早い↓
↑ワインジュレや蜂蜜が美味しい↓
↓タルタルのステーキと地元ロエロの赤ワイン。秀逸!↑
↑Albaの隣村CornelianoにあるB&B↓
↑Albaの隣りの駅があのスローフード運動の本拠地Bra↓
↑単線なので、一時間に数本しか電車が来ない。席もガラガラ↓

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